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小アルカナA~全ての始まり

全てのA

まずは、カップのA。
新しい愛の始まり。これはエースなので全てのエース 共通することなのだが、始まりを表す。
カップなので当然と言えば当然に、感情を表す。

そして愛の始まりと共に、命も始まりも意味する。
なので別名、『赤ちゃん カード』とも呼ばれる。

潜在意識にこれが出れば、何かしら、愛を始めたいという気持ちの表れであるし、赤ちゃんが欲しいと言う気持ちの表れでもある。

また未来の部分にこれが出れば、その未来での赤ちゃんの誕生を示唆するものであり、過去の部分にこれが出れば、実際の赤ちゃんの誕生であったり、何かしら新しい愛が芽生えたと言うことが、現在の状況に影響を及ぼしているものだと見る。

いずれにしろ温かい感情が状況に影響しているのだ。

次に、ソードのエース。
これは決断を表す。過去からの経験、頭の中で考えたこと、それ等に伴って何かしら決断することがある。
バッサリと決断できる。いいか悪いかは置いておいて、とにかく決めることができるのだ。

ただ決断と言うと、大アルカナ11の正義と、かぶるものがあると思うかもしれない。
この場合11の正義は、自分にとっての正義を持って、裁くということを表す。

しかし、ソードのエースに至っては、自分にとっての正義はあまり関係がない。
ただ今までの経験に照らし合わせ、決断するという”行為そのもの”を表す。実際に人に言わなくても、心の中で決めればそれが決断である。

ワンドのエース。これはワンドなので、未来に向かっての行動。エースなので、やはり始まり。未来に向かっての行動を始めるということに他ならない。そこには何かの感情が働くであるとか、そういうこととは関係なく、「ただ行動を始める」というだけのこと。行動しなければ何事も始まらないので、これはどちらが鶏で、どちらが卵かということにも通じる。

そして最後はペンタクルだ。前にどこかで話したかもしれないけれど、ペンタクルというのは成果物だ。

過去の経験に裏打ちされた、「思考であるソード」と、「現在の感情であるカップ」、そして「未来へ向かっての行動であるワンド」。この三つが合わさって初めて、成果物としてのペンタクルが生まれる。

だからペンタクルのエースもその通り、ワンドのエースのように同じ行動であったとしても、そこには 実際的な成果物が伴う。

ペンタクルの中には”感情”と”行動”と”思考”が内包されているのである。そのぶんバランスも良く、実現された結果手に入れるもの、という意味合いが大きくなる。
それはエース以外でも同じだ。ただエースというのは、何事も始まりを表す。だからここから始まるという希望にあふれた数字でもある。

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ソードのペイジ~迷える子羊・・

man holding sword

この子は迷っていた。
いつも迷っている。
早く何かをしたくて、行動も素早いほうだ。でも、頭で考えると迷いが出てくる。気持ちばっかり急く。

身体は未来を向いて、でも気になることがあるのか、ふと過去を振り返る。
”うまくいかないかも”
そんな気持ちでつい迷いがでる。

臆病なのか?いやでもそうでもない。思いついて素早く行動できる時もある。でも行動したとしても いつも迷う。

あれでよかったんだろうか?これでよかったんだろうか?

ソードのペイジは、迷いのカード。
自分の行動にいつも迷う。ただ若さもあって、気持ちも強い。考えてばかりで動けないわけではない。

問題は、その原因がどこにあるのか、自分ではなかなかわからないこと。
そして、それを探し当てる事にある。

例えば大アルカナタワーと一緒に出たら、”理想が高い あまりに迷ってしまう”となるし、大アルカナフールと一緒に出たら、”軽い気持ちで始めたものの後で迷う”となる。死神と一緒に出たら、”ひたすら迷う気持ちも、もう終わり。”となる。

でもここでのポイントは、ソードのペイジはコートカードだということ。
人物カードは一筋縄ではいかない。
それはあなたの性格を表しているのかもしれないし、実際にいる人物を示唆しているのかもしれない。

この子は何を言いたいんだろう?なぜ今、この場所で出てきたのか?
ねえお前は何を言いたいの?私に伝えるべきことがあるでしょう?
丁寧に聞けば、その心のうちの迷いも話してくれるかもしれない。

迷いを振り払うには、その迷いと元となるものをさらけ出す事が、肝要なのかもしれない。

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ペンタクルの10という縛り


このカードを見るといつも思う。3世代 なんだろうけれども、このお爺とお婆はどっち側なんだろう?夫側か妻側か。

そもそものこのウェイト版が出た時の事を考えると、家族というのは配偶者のみや、配偶者と子供というくくりではなくて、3世代、もっと多ければさらに上の世代までひとつの家族として考えられていた時代だった。

そして、ペンタクルの10といえば、一般的には良家、家柄の良いお家なども表す。その他にも、ペンタクルなので実際の成果物をも意味する。9であれば一人で生み出すもの。ただ10となると、人も巻き込んで生み出すものという意味も持つ。

そして、大概はとても明るい安定した意味で出てくることが多い。

先日展開したカードの中で、相談者さんとそのお姑さんのお仕事のリーディングがあった。その最終的なアウトカム(ほぼ 6ヶ月後)に、隠者とこのペンタクルの10が出た。

隠者というのは、ずっとそれを探し求める、追求していくということを表す。

そのお姑さんから請け負った仕事というのが、ほぼ半年後には終わる予定のものであった。スッキリ終われば、次回はもうないというはずのもの。お姑さんからは続投を望まれていたけれど。

だが ここにきて最終アウトカムで隠者とペンタクルの10が出た。ずっと、このペンタクルの10というものを、探し続けるという結果になってしまったのだ。

このペンタクルの10というのはカード自体、成果として実りのあるものであるし、よいイメージを持つカードではある。しかし、隠者と一緒に出ると、終わるはずの日になっても、相変わらず隠者で探し求めなければいけないということになる。

やはり義理の関係だから、気も使い、本当は断りたいのに断れきれずに、なんだか理想の、良いお家を築くために、ずっとその落とし所を探している。そんな状態に思えてならなかった。

そんな彼女へのアドバイスとして、大アルカナを何かに置き換えて考えるとしたら、イメージ的に何が良いか聞いたところ、彼女は女帝を選んだ。

大アルカナ女帝、家庭内でのことを表す。義理の間柄も確かに大事だけれども、それでご主人との間がギクシャクするのは本末転倒。

現代のペンタクルの10というものが表す良いお家というのは、世代間でのしがらみを断ち切って、自分の配偶者なりを優先させる、という選択肢も有りなのではないか?そう思えるリーディングだった。

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“ソードのキング” 昔の男

以前どこかで言ったかもしれないが、コートカード(人物カード)が出てきた時は、この人はいったい何を言いたいのかということを考えると分かりやすい。

タロットカードは、大アルカナと小アルカナという分け方をするけれど、もう一つ 小アルカナの中にも、数字のカード(ピップカード)と、人物カード(コートカード)に分けられる。

大アルカナも小アルカナの数字のカードも、慣れてしまえば比較的読みやすい。
けれどもこの人物カード というやつはなかなかの難敵だ。

タロット やり始めの時には、この人物カードは読み解けなかった。
勿論簡単に読み解ける事もある。ロマンスを求めてるときにカップのナイトなんかが出ると、ロマンティックな予感がしてうれしくなるし、新しいことを始めようとしているときに、ワンドのクイーンなんかが出ると、やる気と現実的な力を感じて、未来に期待できる。
ただ、そうでない場合もあり、いやむしろそちらの方が多かったりする。
今でもこの人物カードには悩まされることが多くあるけれども、一つのポイントがある。

単純な意味としては、数字のカードと被ることも結構ある。
ではなぜ数字のカードではないんだろう?

それは、人物カードでなければ行けない理由がなにかしらあるから。
そう考えると少しは読み解きやすくなる。

その人物カードが表す人、もしくは 性格などを考えて、一体あなたは何が言いたいのかカードにちょっと問いかけてみる。そうすると、ご機嫌次第では何かしらの情報をくれる。

というわけで今回は ソードのキング。

ソードは時系列から言うと過去。
頭で考える思考。
キング なので、ある程度以上の年齢の男性。

その辺りを見ると、ズバリ昔の男。

昔、自分に関わりのあった男性全般、または父親を表していたりする。
勿論性格でその人物を示唆していたりすることもある。その場合、冷静で思考優位の男性を表していることが多い。感情に流されず、少々理屈っぽいが、ある程度のスピード感をもって、仕事をしていく 男性。

これを聞いて誰か思い浮かびました?ま、そんな感じの人です。
そんな人が、その時のリーディングの出来事に関わっている。

こんな風に順番に読み解いていくと、ある時いきなり、なんとなく分かってくる。
「なにか言いたいことがあって出てきたんだな。」

”ただただ受け取って、そのまま伝える。”

タロットリーディングに必要なこのフラットな読み解き方の練習に、コートカードは最適かもしれないですね。
私もようやくこの頃、この読み解き方に馴染んできました。皆さんも試してみてね。