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ペンタクルの9~憧れの優雅なマダム

photo of white pink and yellow ceramic mug and saucer

ペンタクルの9、これほど憧れるカードも無い。

まず、自分の幸せ。人としての豊かさ。余裕。

全てを叶えている。

何が一番余裕なのかというと、時間だ。
皆時間に追われて汲々としている中、そんな人たちを尻目に一人優雅な時間を過ごしている。

とても洗練されていて、そして自立している。

一つここで小さい疑問が湧く。そんな優雅なマダムがなぜペンタクルの”10”では無く、”9”なのはなぜ?

それは”個人”だから。

このタロットが出来た頃のこと(現代では無い)を考えてみると、一人より家族が圧倒的に幸せだった。家族を作るのが当然とされていたし、何より一人で生き抜くのは難しかったのだろう。

ただ、現代ではどうだろう?一人より、家族がいたほうが良いこともある。だが、一人の方が便利なこともあるのだ。

タロットリーディングでは、個人での成功が”9”で組織や仕組みでの成功が”10”と言われることもある。

ただ、多様性が重んじられる現代のリーディングでは、”9″が”10″に足りないわけでは無いということだ。

一人の方が小回りがきくこともある。大きな舟は進路を変えるのにも、手間も時間も掛かるからだ。

さらにもう一つの意味として、家族が居ても一人の時間の貴重さや余裕などを指す事もある。
あえて一人の時間を持ち、誰かのための自分では無く、自分のための自分として生きる。そんな余裕が人生には必要だ。

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小アルカナA~全ての始まり

全てのA

まずは、カップのA。
新しい愛の始まり。これはエースなので全てのエース 共通することなのだが、始まりを表す。
カップなので当然と言えば当然に、感情を表す。

そして愛の始まりと共に、命も始まりも意味する。
なので別名、『赤ちゃん カード』とも呼ばれる。

潜在意識にこれが出れば、何かしら、愛を始めたいという気持ちの表れであるし、赤ちゃんが欲しいと言う気持ちの表れでもある。

また未来の部分にこれが出れば、その未来での赤ちゃんの誕生を示唆するものであり、過去の部分にこれが出れば、実際の赤ちゃんの誕生であったり、何かしら新しい愛が芽生えたと言うことが、現在の状況に影響を及ぼしているものだと見る。

いずれにしろ温かい感情が状況に影響しているのだ。

次に、ソードのエース。
これは決断を表す。過去からの経験、頭の中で考えたこと、それ等に伴って何かしら決断することがある。
バッサリと決断できる。いいか悪いかは置いておいて、とにかく決めることができるのだ。

ただ決断と言うと、大アルカナ11の正義と、かぶるものがあると思うかもしれない。
この場合11の正義は、自分にとっての正義を持って、裁くということを表す。

しかし、ソードのエースに至っては、自分にとっての正義はあまり関係がない。
ただ今までの経験に照らし合わせ、決断するという”行為そのもの”を表す。実際に人に言わなくても、心の中で決めればそれが決断である。

ワンドのエース。これはワンドなので、未来に向かっての行動。エースなので、やはり始まり。未来に向かっての行動を始めるということに他ならない。そこには何かの感情が働くであるとか、そういうこととは関係なく、「ただ行動を始める」というだけのこと。行動しなければ何事も始まらないので、これはどちらが鶏で、どちらが卵かということにも通じる。

そして最後はペンタクルだ。前にどこかで話したかもしれないけれど、ペンタクルというのは成果物だ。

過去の経験に裏打ちされた、「思考であるソード」と、「現在の感情であるカップ」、そして「未来へ向かっての行動であるワンド」。この三つが合わさって初めて、成果物としてのペンタクルが生まれる。

だからペンタクルのエースもその通り、ワンドのエースのように同じ行動であったとしても、そこには 実際的な成果物が伴う。

ペンタクルの中には”感情”と”行動”と”思考”が内包されているのである。そのぶんバランスも良く、実現された結果手に入れるもの、という意味合いが大きくなる。
それはエース以外でも同じだ。ただエースというのは、何事も始まりを表す。だからここから始まるという希望にあふれた数字でもある。