ペンタクルの9、これほど憧れるカードも無い。
まず、自分の幸せ。人としての豊かさ。余裕。
全てを叶えている。
何が一番余裕なのかというと、時間だ。
皆時間に追われて汲々としている中、そんな人たちを尻目に一人優雅な時間を過ごしている。
とても洗練されていて、そして自立している。
一つここで小さい疑問が湧く。そんな優雅なマダムがなぜペンタクルの”10”では無く、”9”なのはなぜ?
それは”個人”だから。
このタロットが出来た頃のこと(現代では無い)を考えてみると、一人より家族が圧倒的に幸せだった。家族を作るのが当然とされていたし、何より一人で生き抜くのは難しかったのだろう。
ただ、現代ではどうだろう?一人より、家族がいたほうが良いこともある。だが、一人の方が便利なこともあるのだ。
タロットリーディングでは、個人での成功が”9”で組織や仕組みでの成功が”10”と言われることもある。
ただ、多様性が重んじられる現代のリーディングでは、”9″が”10″に足りないわけでは無いということだ。
一人の方が小回りがきくこともある。大きな舟は進路を変えるのにも、手間も時間も掛かるからだ。
さらにもう一つの意味として、家族が居ても一人の時間の貴重さや余裕などを指す事もある。
あえて一人の時間を持ち、誰かのための自分では無く、自分のための自分として生きる。そんな余裕が人生には必要だ。