さて、次は実際の展開方法を見ていきたいと思う。
3枚引きは設定の仕方によって様々な事をリーディング出来ると以前に述べたが、今回は主に時系列に沿ったやり方で説明してみる。
まず時系列に並べるやり方は、私の場合は、真ん中に現在、左側に過去、右側に未来という順番で出すことにしている。また前回話したように、短い期間で同じ内容を見る場合には、現在・未来・アドバイスという組合せにすることもある。その場合は、一番手前側が現在、その上に未来、さらにその上にアドバイスという具合に置く。縦に並べるやり方だ。
私が展開するこの英国式というタロットの引き方では、大アルカナと小アルカナをセットで読み解いていくので、現在・過去・未来であれば、大アルカナ・小アルカナ1枚ずつ3セットが横に6枚並ぶ 形になるし、現在・未来 ・そしてアドバイスという風に見る場合には、大アルカナと小アルカナのセット 2枚が、横に並び、それが三段に並ぶことになる。
ちなみにこれは私が作ったものであって、皆思い思いのスプレッド 展開方法を作ってよい。
ただし、並べる前にその方法はあらかじめ決めておくこと。そして決めたらなるべくその方法をコロコロと変えない事が重要だ。
シャッフルが終わるときには、展開方法も、質問も明確にしておく必要がある。
なぜなら、そうでないと、自分に都合のいいように解釈してしまいがちだからだ。なるべく自分の思考が入らないような形で解釈していくのが基本中の基本。
不思議に思うのは、と言うか私も習い始め不思議に思っていたのは、「なぜ未来だけを見てはいけないのか?」ということだ。そう思いません?
なぜ現在を見て、過去まで見なければいけないのだろう?あまり意味がないのでは?だって分かってることだもの。と疑問に思うのではないでしょうか。
ここで少しタロットでわかることについて、考えてみたいと思う。
タロットというのは、その人(相談者さん)の潜在意識にアクセスし、それを表に出していく物。はっきりとわかるのは、現在のことだけということになる。
はっきりわかるのは「現在の状態 」「現在の潜在意識」。じゃあ、過去はどうやって分かるの?それは、現在から見た時に、きっとこんなことがあって、現在の状態に影響を与えているのではないかというところを見るのと、潜在意識に刻まれた、過去の記憶から。
そしてなぜ未来が分かるのか?それは過去から現在の流れを見て、現在こんな状態だったら、きっと こうなんじゃないかと言うことを、今から類推するという形でカードが展開されていくため。
だから現在が変われば、当然のごとく未来も変わってくる。これが未来は変えられるという所以でもある。
というわけで、ここから考えるに、過去と現在を見るのは答え合わせという側面が強いということ。
今更答え合わせでもないと思われるかもしれないけれど、ここがあまりにかけ離れていると、実際の、口に出した質問よりも、もっと大きな、心にかかっていることが別にあるんじゃないかと類推される。
たとえば、「キャリアアップのために、転職したいがどうか」という質問に関して、人間関係を示唆するカードばかりが出てきたり、結婚の時期についての質問なのに、やたらと登場人物が多く出てきたり等がある。
口に出している以上に、より解決しなければならない問題があったり、なかなか口に出せないけれども、大きく心にかかっている問題があったりする場合の多い。
その場合は、その問題を解決するのが早道で、何よりその問題を解決しておかなければ、いつまでたっても他の問題も解決していかないということになる。
そんなことも分かるので、過去のカードはやっぱりある程度必要なのだ。
と言うわけで、3枚あるいは3セット展開する方法と、並べる意味を説明してみた。次回は実際に展開したカードを解説してみようと思う。