さて、4人のクイーンである。
私はこのコートカードの中でも、クイーンがとりわけ好きだ。私自身が女性であるということも影響しているだろうし、女性を表すコートカードがそもそも影響してると思う。
一応ペイジというのは、若い女性を表すとされているけれども、同時に子供を表す事もある。20代を超える大人の女性を表すのはクイーンとなる。そうすると女性の相談者さんでクイーンが出ると、ご本人自身を表すことが多くなる。相談者さんは女性が多いので、クイーンの担う役割というものは重いものになってくる。
ナイトは若い男性を表すし、キングは少し大人になった男性30代後半以降を表す。
男性は全体的に子供の性格をそのまま引き継ぐ人が多いし、ま、総じて子供っぽい。その分女性は早く大人になるというわけ。で、 4人のクイーンの話。
まずトップバッターは、カップのクイーンから行こう。
このカップのクイーンは、水の女性そのもの。全て、感情で生きている女。女性は全般に感情的だという世間の見方が多いけれども、いやいやなかなか現実的だよ。いやでも、感情とは今現在を表すのだから、頭で考えたり行動してから決めたりせずに、今現在のことで物事を決めるというのは、なかなか現実的なのかもしれない。
さて、でカップのクイーンはとても感情豊かで、すごく繊細な女性でもある。手に持っているカップすなわち自分の気持ちに、蓋をしてしまう。繊細すぎて、感情をまともに見ることが出来ない。但し持っているカップは、他のカップに比べ段違いに豪華である。優しく人をはぐぐむ性格ながら、気まぐれでも有る。ただ表面的には浮き沈みが激しいように見えるけれども、優柔不断なわけではない。キングよりは基準は変わらない。椅子の足元を見て欲しい。一応ちゃんと地面の上にあるこれがキングだと、椅子ごと海の上にある。ゆらゆら揺れて、留まるところを知らない。それに比べるとマシである。
とここまでは、女性の相談者さんの場合。男性の相談者さんの時にこのカードが出てくると、理想の女性を表す。うちの奥さんはすぐ感情的になって困ると、言う割には理想の女性がカップのクイーンというのも面白いものだ。一見弱々しい女性に軍配があがるようだ。
さて、次に見ていきたいのは、カップとは対照的なソードのクイーン。ソードのクイーンは4人のクイーンの中でも、間違いなく一番に頭が切れる。とても論理的で、理知的。理性でダメなものはダメと、さっさと剣の一閃で切り捨てる。そこに躊躇はない。
対してソードのキングは少しは躊躇う。躊躇う、躊躇わないはどこで見るのだろう?
それはカードの空を舞う鳥の数で見る。ソードのキングは何羽かの鳥が飛んでいて、あちらこちらへと、飛んでいる。少しは迷うようだ。対してクイーンはどうだろう?鳥は一羽 ひらひらと飛んでいる。一羽だけだ。他に迷いはない。
そしてもう一つ大きな意味は、ソードの時系列に関係している。
ソードの時系列は過去。相談者が女性の場合は、本人の性格を表すことが多いけれども、男性の場合は過去の女性を表す事も多い。すなわち、昔付き合った女性、もしくは母親である。またたまには、今付き合ってる女性と別れようとしている時にも出てくることがある。彼の中では既に過去のことになっているのだから。
なんにしてもとても多くのことを教えてくれるのだ。