タロットカードの説明は色々してきたけれど、どうしても小アルカナに肩入れしがちであるということに気がついた。
なんせ今の時点では、大アルカナは16タワーと11正義だけだ。
なぜなんだろう?きっと大アルカナ1枚のほうが、たくさんの意味を包括しているし、一筋縄ではいかないからだ。というわけで今回は大アルカナ2女教皇。
この女教皇というカードは、大アルカナカードの3番目に当たる。なかなかに重要なカードでもある。
そもそも女性の教皇というのは存在しないし、絵柄も教皇というものからは遠い。ただ何故このカードが重要かと言うと、このカードには、女性に備わっている全ての良いものを体現しているということにあるからだ。
性格の素晴らしさ、女性としての美しさ、とても機知に富んで学ぶことをやめず、静かに自分を高め続ける。中でも、書物からの知識を吸収し続ける、というのが大きな特徴だ。
大きな特徴としては「静」と「動」で言うと圧倒的に「静」であるということだ。「静」であるということは、いざ動こうとしても、なかなか動けないということも表す。
今の位置からなかなか移動しないのだ。何かを始めようとしても、「いつかやろう」「将来的にいつかきっと」という気持ちだけで、実際に行動に移すかと言うと、なかなか移さない。
行動に移さなければ、不安ばかりが膨らんでいく。そしてこのカードは、ポジティブのカードと一緒の時でさえ、いつかこれをやろうと思いながらあまりに動かず、ネガティブのカードと一緒では、「いつかきっとこんな風になるのではないか」と心配し続けることになる。頭でっかちになりすぎるのも考えものだと思う。
何事も、感情と行動と思考が一体になって、初めてしっかりとした成果になるのだから、そういう意味ではこのカードはまさに思考のカードと言える。