さてタロットの上達のコツPart3は、カード1枚ずつに注目してみましょう。今までスプレッドや、展開の仕方、読み方について行ってきましたが、もう一度カード1枚ずつに戻って考えてみたいと思います。
カードには一応それぞれの意味というものがありますが、最終的にはリーダーの感じ方に全てが委ねられています。ですから、正解も不正解もないのです。
ただ基本的なところは押さえておいて、自分の直感に従う唯一の正解と言えるかもしれません。そして基本的なところはタロットを習う場合であれば、一冊の本であるとか、一つの講座内で解釈の基本を学び、そこに少しずつ自分で好きなように足し引きしていくというのが、一番現実的なやり方だと思います。
少し1枚ずつの意味が取れたところで、一度行ってみていただきたいのが、普段使うタロットカードにより馴染むようにして頂きたいのです。
ウェイト版のタロットカードを使う方が多いと思いますが、時間がある時に、1枚ずつを改めて観て欲しいのです。
1.色はどうであるか、全体に明るい色かそれとも暗い色か?
2.細部はどうか?”すみに花がある”、”向こうの空が明るくなっている”
3.登場人物はいるか?居るとすれば、”左向きか?右向きか?”、”手に何かを持っているか”、”もし何かを持っているとすればそれは何か”、持っているものがまっすぐか、体は正面を向いているか、座っているか、立っているか?
4.構図はどうか?”他に構図の似ているカードはあるか”などなどなど、チェックする部分はたくさんあると思います。
機会があれば、それぞれの細部をじっくり見てみることをお勧めします。不思議とそれまで気づかなかったことに、新たに気づくということがあると思います。
そしてもう一つカードを見るときには、ただ外からカードを見るのではなく、そのカードの中に踏み込んで、自分が景色の一つになることを想像してみてください。
初めはその情景が想像しやすい、大アルカナを使うとよいでしょう。
例えばマジシャン、その中に入り込んでどうですか?マジシャンはこれから何かをしようとしていますか?机の上に色々出ていますね。何をしようとしているんでしょう?何か言おうとしていますか?それとも無言でしょうか?晴れていますか?暑い?寒い?他に誰かいるでしょうか?
例えば悪魔はどうでしょう?悪魔に捉えられている二人の人間は、そこから逃げようとしていますか?よく見てくださいね。鎖は緩いようですね。繋がっていますが、本気で逃げようとしているんでしょうか?聞いてみてもいいかもしれません。ゆるゆるの鎖です。慣れてしまって、案外居心地が良いのかもしれません。そしてそれは本当に悪魔なんでしょうか?近くに寄ってみたら違うかもしれません。
そしてストレングス(力)のカードはどうでしょう?ライオンと一緒にいますね。繋がれています。懐いて居るように見えますが、噛みついたりしないのでしょうか?エンペラー皇帝はどうでしょう?座っていますね。堅い石の椅子のようです。皇帝ならもっと座り心地の良い椅子でも良さそうですが、なぜそんな椅子に座っているんでしょう?そして、誰かに指示を出しているところでしょうか?それとも人が信用できずに、自分でやろうとしていますか?聞いてみたらどうでしょう?
今までの解釈本で書かれていた解釈と、違う解釈が思い浮かんだでしょうか?もし違っても、それはそれで正解です。
時々、機会を設けて、1枚ずつタロットカードを眺めてみることをお勧めします。きっとその度に何かしら新しい発見があるはずです。そうしたら、その発見を自分のノートに書き留めておきましょう。その時の気分と共に書き留めておくのです。後からきっとそれが助けになるに違いありません。では今日のところはここまで。