ソードの3、このカードは、一般的には悲しみのカードです。
ハートブレイク、そして ハートブレイクを見つめる時、ということですね。
ただここで一つ大事なのは、悲しみというのはハートなんですけれども、ハートなのに、ソードで対応しているんですね。
ということはつまり、 本当は感情で悲しみを感じる必要があるにも関わらず、 ソードですので”思考”、つまり頭で対応しているんですね。
悲しいことが起きてもどこかでそれを抑えてしまい、心で受け止めるということをしていないんです。
そうするとどうなるか? 悲しみはそのまま燻り続けます。
ここで感情として、悲しみをちゃんと受け止め、それを解消してあげないと、思い煩うことが増え、それはそのまま、ソードの4に繋がってしまいます。
自分を癒すということができないまま、悲しみだけが、積み重なってしまうのです。
そして、ウエイト版で見るとよく分かるんですけれども、このソードの3は心に剣がグサグサと刺さっていて、嵐が吹き荒れているかのように、雲と、そして雨が降っています。
心はこのように、剥き出しのまま、風雨に晒されているのです。
もう一つ、灰色の背景というところも、ポイントです。
先ほど言ったように、灰色の背景というのは、感情を思考の次元に推し止めようとしていることを表しています。
しかし注目すべきは、剣が突き刺さって雨の中にあっても、ハートの赤色には、曇りがないということ。
美しさや情熱、諸々のことが全く失われてはいないのです。ここは着目すべき点だと思います。
また、他のソードのカードでは、感情を排して頭でのみ対処する側面が強いですが、ソードの3では、感情的な反応が前面に出されています。
また、それが故に、より深く悲しみを感じることになるのでしょう。
そしてこの悲しみの元は、人と人とのコミュニケーションのすれ違いであったり、イデオロギーの衝突など、人に対しての悲しみ、という面が強いようです。
いずれにせよこのソードの3が出る時は、自分の悲しみというものを、一度しっかりと受け止めて、それを癒していく必要があります。
ここで悲しみを受け止めないと、いつまでも癒されることがなく、次に進むことができません。
するとそれはそのまま、ソードの4 につながっていくことになるのです。